閨の秘めごと



「…ん…」
唇をふさがれて博雅の鼻から甘いうめき声が洩れた。薄暗い寝室の中。カーテンの隙間から朝の光が一筋差し込んでいた。
両手を頭の両脇に押さえつけられて身動きができないが、そんなことは今はどうでもいいようだ。しっかりとその指先を絡めあってお互いをつないでいる。
半分ほどに開かれた博雅の口の中を晴明の熱い舌がうごめいているのが傍から見ていてもわかる。時折ひちゃりと舌を絡めあう音が聞こえてくる。
博雅は晴明によってベッドの上に張り付けられていた。いつものお気に入りのブルーのパジャマはかたわらにくしゃくしゃになって丸められていた。博雅の身には何一つとして覆うものはなかった。パジャマのズボンだけをはいた晴明の片足が博雅の閉じられた両足を割る。
「…やっ…。」
博雅が唇を離してわずかに抵抗をするように体をよじる。
「しっ…。」
晴明が博雅に小さくそういうと、また唇を重ねる。博雅の唇の端からつうっと銀の糸が伸びる。
ぴちゃ。
晴明の舌が博雅の舌を捕らえる音がした。
「…んふ…っ」
頬をほんのりと上気させ長いまつげを閉じて口付けに応える博雅。
晴明の右手が博雅のものへと伸びる。晴明によって大きく開かれた両足の間に硬く立ち上がった博雅のもの。その先端からわずかに露がこぼれ始めていた。
晴明の手のひらがその先端に当てられた。そのまま先端をぐるぐるとなでるときゅっつと竿を握りしめた。やわやわと上下に扱き始める。
「んっ!」
博雅の体がびくんとはねる。
なだめるように晴明がさらに深くくちづける。
口付けながらも手は博雅のそれを扱き続ける。博雅はあまりに無防備な姿に必死に足を閉じようとするが晴明はもちろん許さない。
「動くな…博雅…。」
博雅のひざ裏を持ってさらに開く。晴明の頭が博雅の体を下へと這い降りてゆく。開かれた脚の間にその顔を埋める。立ち上がった博雅のものを唇の奥深くへと銜え込むと硬くなった竿に舌を這わせる。
「…あっ…」
博雅が晴明の肩に手のひらを這わせる。指がきゅっと晴明の肩のあたりを掴む。
晴明は舌で博雅のものをなめ上げながら空いた手をさらに奥の秘められた後ろの門へと進めてゆく。たどり着いたまだ硬く閉じられた菊の蕾のようなそこを晴明の指の腹がゆっくりと揉み解し始めた。丸く円を描くようにやわやわと揉んで行く。博雅の前のものはまだ晴明の唇の中だ。博雅の竿を伝って晴明の唾液と博雅の露の交じり合ったものがそこまで届いていた。お互いのものが交じり合ったそれを潤滑油にして晴明の指がようやくほどけてきた博雅の中へとじわじわと潜り込んでゆく。
つぷ…。
くちゅ…くちゅ…。
晴明の指が博雅の中をかき回す音が小さく聞こえる。その音に博雅の反応が激しくなる。
「…あ…やっ…っ。」
うっすらと涙のにじんだ瞳をぎゅっと閉じて苦悶の表情を浮かべる。
晴明の手が博雅の脚を開かせたまま、押さえつけている。差し込まれた指がいつの間にか二本に、やがて三本に増やされてゆく。人差し指と薬指が博雅のそこをいっぱいに開く、真ん中の中指が博雅の一番感じるところを引っかくようにする。硬く屹立したものの真後ろに当たるとそこをその中より刺激されて博雅が悲鳴のように声をあげた。
「あああっっ!!」
体がずり上がって逃げようとする。その腰をぐっと捕まえて晴明が顔を上げた。
「…どうした…博雅…感じたのか?」
問いながらもその指はさらに同じところを続けて刺激し続けている。
「い…や…あっ!…やめ…っ…」
のどをのけぞらせて博雅が晴明にすがる。
「やめるのか…?これを?」
ぐっと付け根まで指を差し込む。さらに奥にさっきとは違う刺激を受ける。晴明の両腕にしがみつく博雅。
「…あっ…いや…やめ…ないで…くっ…。」
「くく…博雅はここが感じるものな。」
しばらく博雅の中を指を使って弄ぶ。
もう脚を抑える必要はなかった。自ら脚を開き、晴明の手によって悶え狂う博雅。先走りのつゆがその先端よりあふれるように出ている。
はあはあと息をあえがせる博雅の唇。
その濡れた色づく唇を見つめていた晴明。博雅の中より指を引き出すとパジャマを脱ぐ。下着などつけてはいない。博雅のものとは一回りも大きさの違うそれはすでに臨戦態勢が調っていた。おおきく天を向いてそそり立っている。
朦朧とする博雅の体をまたぐと博雅の頭を枕の上に乗せる。そのまま上へと体をずらしていった。博雅がなにをされるのかもわかっていないうちにそのあごが取られ、口を空けさせられる。上から晴明のものがその唇に差し込まれてゆく。
「…んん‥。」
ぎこちなくではありながらも博雅が一生懸命に舌を絡ませる。そのぎこちなさが返って晴明をあおる。もっと、穢して貶めてやりたい…。そんな嗜虐的な感情がわいてくる。
博雅の顔を押さえつけると自ら腰を使う。博雅のきれいな唇を己の猛ったものが犯す。それだけでもイッてしまいそうだった。博雅の唇からずるりとそれをぬく。
「‥はあっ‥。」
開かれた博雅の唇から大きく息があがる。まぶたがゆっくりと持ち上がって濡れたような瞳が晴明を見上げる。
「せい‥め…」
まだ目の前にあった晴明のそれに手を這わすとそっと握り自らの唇を寄せてゆく。濡れた桃色の舌が博雅の唇より差し出され、晴明のものを舐めはじめる。まるで子供が飴をしゃぶっているかのように博雅の舌が晴明のそれに這わされる。
「‥んん…は‥っ‥‥。」
荒く息を吐きながら夢中になって舐める博雅。まなじりを赤く染め額に汗を浮かせている、汗で濡れた髪が目の辺りまでかぶさっている。
その前髪をかき上げる晴明。自分の物を夢中でしゃぶる博雅の顔が見たい。
「‥ん‥っ…。」
博雅に鈴口を舐められて思わず晴明が唇をかみ締めた。
「‥もうよい…博雅‥。俺のほうが先にイッてしまいそうだ‥。」
博雅から身を離す。
いまだ閉じきらない博雅の唇からピンク色の舌がのぞいている。我慢できずにそれを捉える晴明のくちづけ。自分のものを舐めていたたため少しはれぼったく膨らんだ博雅の舌を吸いながらその両手は博雅の腿を掴んで両足を大きく開いていた。開かれたその真ん中へ自らの腰を入れる。片手を腿からはずすと硬く屹立した己を博雅の菊のつぼみへとあてがう。
唇を離すと博雅の顔をじっと見つめる。視線を感じたのか博雅が閉じていたまぶたをうっすらと開けた。紅い唇に妖艶な笑みを浮かべて晴明がささやいた。
「欲しいか‥?」
博雅がぽっと頬を朱に染めてうなずく。
「‥ほし‥い…。晴明、おまえが欲しい‥。」
「よい返事だ‥、俺もお前が欲しくて死にそうだ…博雅‥。」
笑みを大きくして晴明が言った…。
 
朝の光が細く差し込むまだ薄暗い閨の中、晴明と博雅の秘め事が続く。外の世界など今の二人には関係ない‥。
 
 


ちょいやばに戻ります。


すいません‥どうしても急にこんなの書きたくなったのです。発作です、えろ発作(汗)。